2014年5月10日土曜日

軒下の花

桜の開花を合図のように他の花が一斉に咲きだした。この時期は都会の家の軒下「花鉢」も癒される花がありますが、視界の広い郊外へ行きたくなる。特に好きな場所は丘陵地帯の知多半島で、菜の花の黄色い丘がいいね!。
ある好天の休日に稲沢の植木まつりに出かけた。ドライブは絵の題材探しでもあるが、植木まつりにあまり良い題材がなく、ここから西に位置するお千代保さんに向かった。その途中に見かけた木造の民家の雑然とした庭に美を感じて写真を撮った。
雑然とは土の庭に花鉢、古タイヤ、棚、物干し竿、柵、レンガ、自転車などが雑然と置かれていて、建物にも補修の跡があり生活感が溢れている。自然の一員という人の存在が色濃く感じられて調和した美しさになるのだ。
 コンクリートの家と鉄製のドアや門のある軒下の花鉢には美は感じ難い。自然の一員である人が自然を拒絶するように感じてしまう。
例えば高級住宅地の風景より雑然とした下町のほうが絵になることは良く知られている。またスーツ姿の青年と農村や漁港の日焼けした老人と、どちらがAat的だろうか。
美意識や価値観は人それぞれだが、絵をかくことは地球、自然界、いきものへの愛や慈しみの表現とするなら土の上の雑然さは美しく尊い。